• Title:碧い眼の海贼
  • Artist:Sound Horizon
  • Album:Chronicle 2nd
  • KaraokeRate:1★
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    「大変だお頭 前方に突然巨大な嵐が発生しやがった!」
    「あ~ぁありゃSirenですぜお頭~!!!」
    「Siren如きでびびってんじゃないよ、情けないねぇ、
    あっちが海の魔女なら、こっちは海の美女だっつうの!」
    「“麗しき姿<美の女神>(Venus)の如し”と謳われた、
    この<海の女神様>(Thetis様)を嘗めんじゃないよ…」

    「そりゃ“猛き姿<戦の女神>(Pallas Athene)の如し”の間違いじゃ…」
    「Zimmer何か言ったかい?」
    「ひぃ~!!!」
    「いくよ野郎ども びびってんじゃないよ!」
    「そ~ら おいでなすったぜ!」

    「さあ、漕ぐぞ、漕ぐぞ!さあ、漕ぐぞ、漕ぐぞ、それ!それ!(Haw l'altero l'altero! Haw l'altero l'altero hoo! hoo!)」

    …波間を漂う襤褸い板切れ
    若い娘を背に乗せ何処へ往くのか…

    「よぉ…気が付いたかい?」
    「ここは何処?…貴女(あなた)は?」
    「此処は<地中海>(Mediterraneo)、
    この船は<絶世の美女=海の女神号>(Venus = Laetitia)、
    あたいはこの船の船長Laetitia」

    「そっちの図体のデカイ野郎はYasro…筋肉馬鹿だ」
    「宜しくな、嬢ちゃん」
    「こっちの胡散臭い髭の野郎はZimmer…唯の馬鹿だ」
    「がび~ん!」
    「他にも馬鹿な野郎が大勢乗ってる…で、あんたは?」

    「助けてくださってありがとう、私はAgnes、
    海の魔女(Siren)の嵐に巻き込まれてしまって…
    嗚呼…みんな今頃きっと昏い海の底に…」
    「もぅ…海の女が泣くんじゃないよぉ…」
    「…ってアナタ、その首飾りどうしたのよ?」
    「うわぁ…立ち直りの早い娘だねぇ…昔…
    溺れかけてたおっさんを助けた時に貰ったのさ
    何でも命よりも大事なもんらしい…」
    「そのおっさんって私の父よ、間違いないわ!
    生きてるの?生きてるのね?
    私の父は、いーきーてーるーのーねー!!」
    「うわぁ…あんたも生きてた…親父さんも生きてたんだ…
    あんたの仲間にも、他に生きてる奴がいるんじゃないか?」
    「船を出して、今すぐ出して、出して、出してなさい、
    ふーねーをーだーしーなーさーい!!!」
    「どひゃぁ~!!!!!」

    波を殴り倒しながら突き進む海賊船
    それを導くかのように蒼穹を翔け抜ける白鴉
    その白は 真っ直ぐに蒼に溶け込んでゆくように…
    どこまでも…どこまでも…